磐農の杜の立役者たち|Clips
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磐農の杜の立役者たち

磐農の杜の立役者たち

2023.06.30

普段から環境保全と緑化に重点を置いた土木技術と、橋や道路、庭園といった「ものづくり」の知識や技術を学ぶ磐城農業高等学校 緑地土木科の生徒たち。

生徒たちが文化祭で日本庭園をデザインした。

教室内にはたくさんの観葉植物。生徒たちが研究している。

かつて磐城農業高等学校に在籍した先生の「生徒たちに学んだことを実践させてあげたい」という思いから、毎年の施設緑化プロジェクト「磐農の杜」に取り組んでいます。2023年は富岡文化交流センターでの緑化となる予定でしたが、三月に発生した地震により中止に。しかしここで諦めるわけにはいかないと、普段からお世話になっている〈イオンモールいわき小名浜〉に相談し、無事に室内緑化学習に取り組めることとなりました。

イオンモールいわき小名浜での室内緑化学習の様子。

設置が完了して記念写真。

階段に設置したことで、広いマリンコートでも緑が視野に入る。

「学校の授業で企業の方から室内緑化の考え方や設置場所、植物、土壌、入れ物といった設計、調達、施工について講義を受けました。イオンモールでの緑化にも一緒に取り組んでいます」

室内緑化で課題となるのは、植物に太陽光が当たらないということ。室内の照明は光が弱いことを加味して植物を選定する必要があります。授業では室内照明でも育つ植物の種類を学び、実際のイオンモール内では照度計を使用したそう。

照度計を使って設計を考えられるのは室内緑化学習ならでは。

「照度計に光を当てると、数値が表示されます。その数値でも元気に育つ植物を選ぶのですが、場所や人通り、イオンモールを利用する人の導線も考えて設計しました。たとえば、人の出入りが多い二階では歩き疲れてしまう人もいると思うので、目立つ場所に癒しとなるような植物を置くようにしています。トイレ前のようなメンテナンスの難しい場所には人工植物を置いたり、景観も考えなければいけないので鉢の色も考えたり。実際に緑化をしてみて学べることがたくさんありました」

最後に、将来も造園の仕事を通して癒しや夢を与えたいと語ってくれました。

「まだ夢を持っていない人に夢を与えるのが、自分の夢なんです。生きる意味を考えたときに、自分のためではなく誰かのために生きるものだと思って。だから自分の仕事を見て、誰かが夢や目標に気づくきっかけになったらいいなと思います」

VISITED PLACES

イオンモールいわき小名浜


福島県いわき市小名浜辰巳町79番地
Tel(専門店街).0246-54-4000
Tel(総合スーパー).0246-73-7210
オフィシャルサイト

福島県立磐城農業高等学校


福島県いわき市植田町小名田60
オフィシャルサイト

撮影:小堀 裕介 / テキスト:Koharu Ishizuka

 
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