BANNO SOAP
トマトの石けんが誕生!
BANNO SOAP
トマトの石けんが誕生!
2023.06.30
磐城農業高等学校ビジネスクラブの生徒たちによるBANNO SOAP。
前回の梨を使った石けんに続き、今回はトマトの石けんを開発。フードロスをはじめSDGsに一石を投じる取り組みの背景や、新作発表会の様子をお届け。
※掲載中の商品は販売が終了している場合がございます。あらかじめご了承ください。
新作発表会と販売会で直接想いを届ける
5月20日に〈イオンモールいわき小名浜〉にて、トマトの石けんの新作発表会と販売会を開催。まず、磐城農業高等学校で栽培しているトマトを活用した石けんについて、高校生たちが自ら説明するところからスタートしました。石けんに使われているトマトは規格外と判断され、捨てられ続けてきたもの。さらに、泡立ちをよくするため多くの石けんに配合される発泡剤を使うことで、肌トラブルを起こしてしまう人がいることにも着目しているといいます。
水をたくさん含ませるときれいな白い泡ができると実演。
BANNO SOAP トマトの石けん ¥1,200(税込)
「できる限り天然由来のものだけで作りたいと思い、余計な成分は一切入れていません。フランスが古代から守ってきたマルセイユ石けんの製法を使い、自然な泡立ちにこだわりました」
また、石けんブランド〈ANDANTE〉と連携したことで販売するための品質や法律の課題をクリアし、安全性の基準が最も厳しい化粧品区分としての石けんを作ることが可能に。企業からのアドバイスを受けながら石けんが完成すると、パッケージのデザインや名前の決定、商品の箱詰めまでを高校生たちが主導で行い、発売に至ったと説明を続けます。
「今まで頭のなかやメモ書きでイメージしていたものが、実際に商品として完成したことを嬉しく思います。今回、トマトの石けんは先輩たちが開発したBANNO SOAPの売り上げを費用に充てることで実現しました。トマトの石けんについても、同様に全額を活動費とさせていただきます」
石けんとともに届けられる、高校生たちの想い。
続けて販売会に移行すると、生徒による実演販売も行われました。実演を見たお客さんたちが柑橘系の香りのよさに驚く様子も。メイクは落ちるのかという質問にも、「薄いメイクなら落ちます!」としっかり回答していました。また、千円以上購入した方には生徒たちが用意した景品が当たるチャンスもあり、喜ばれていました。
こうして地域の方々との関係が新たに築かれた新作発表会と販売会も無事に終了。高校生たちの想いが伝えられた場となりました。
愛情をこめて育てたトマトに新たな役割を
SDGsを意識したプロダクトが増えてきた背景を踏まえ、自分たちの近くにあるフードロスを解決できないかとアイデアを出し合い、トマトの石けんを作ることになった磐農ビジネスクラブ。
「感染症問題から災害、経済、少子化など世界は目まぐるしく変化しています。そのような環境で私たちは大人になっていき、社会進出を見据えなければなりません。時代は大きく変わっているのに、私たちは変わらなくていいのか。そんな疑問が湧いてくることもありました」
そういった社会背景を捉え、若者向けの支援や地域振興に取り組んでいるのが、今回共同制作に協力した石けんブランド〈ANDANTE〉。全国的に見ても学校と社会が連携するのは難しいなか、2020年9月に〈ANDANTE〉が支援する磐農ビジネスクラブを設立することに。生徒のアイデアが販売の実現に向けて大きく前進することとなりました。
少しの傷で廃棄されてしまうトマトに食用以外の活用を
「社会としてのフードロス問題もありますが、なにより私たちが一生懸命愛情を込めて育てた野菜を捨てることで、私たちの心が痛むのです。食用としてではない新しいものとして生まれ変わったらどうなるのかと考えました」
企業の声も加わったトマトの石けんは、天然由来というこだわりのプロダクトに。トマトに含まれるリコピンの抗酸化作用に、血行促進効果やエイジングケア効果のあるグレープフルーツ油を配合。さっぱりとした洗い上がりながら、どんな人でも使える優しい石けんが出来上がりました。わかりやすいパッケージとシンプルな名前も生徒たちで考えたもので、案をいくつも出して悩んだ末に決まったと語ります。
「バブルトマト、トメイト石けん、洗えるトマトなど、たくさんの案を出しました。でもシンプルな名前とパッケージが一番刺さると思って。考えた結果この形になりました」
磐城農業高等学校のプロダクトはブランドへ
トマトの石けんは、試作品の段階から生徒たちが実際に使用しながら作っていったそう。商品開発には食品流通科や園芸科の生徒も携わり、それぞれの生徒の得意分野や個性を生かしたプロダクト作りになったと言います。企業からのアドバイスも受け、その仕上がりは本格的。最後には箱詰めの作業も生徒たちが行い、発表と販売も行うなどプロダクトを販売する一連の流れを体験することにもなりました。また、生徒たちが楽しそうな雰囲気のなか制作に取り組む様子はInstagramでも見ることができます。
「パッケージデザインも放課後にみんなで集まって考えました。トマトのイメージが伝わりやすいものがいいと思い、たくさんのアイデアからトマトの形の箱になっています」
イラストを担当した佐久間さん
パッケージに描かれたイラストは、生徒の佐久間さんが担当したそう。はじめはトマトの妖精をパッケージにしようという案があり、トマトに手足の生えたイラストを作っていたといいます。それが佐久間さんのアイデアで、トマトの赤と緑をモチーフにした女の子のイラストに。
「絵は小さい頃から趣味で描いていました。高校に進学した頃からPCを使った手描きのイラストを描き始めましたが、商品に使われることになったのは初めてです」
高校生のうちに自分たちのアイデアを商品化し販売したという経験は、今後の社会進出に向けて大きな経験となったはず。将来のことを聞いてみると、農業や教師、公務員と目指すものはさまざま。そのなかで佐久間さんも、将来の目標を語ってくれました。
「京都にスマホアプリの会社があり、そこのゲームが好きなんです。キャラクターデザインの仕事に興味があるので、将来はその会社で働けたらいいなと思っています」
BANNOSOAPを買うなら
イオンモールいわき小名浜内のRinkaで
SDGs製品を積極的に取り入れる、店長の吉田さん
今回、トマトの石けん新作発表会は〈イオンモールいわき小名浜〉で行われました。今後は同じくイオンモール内にある〈Rinka〉というお店でBANNO SOAPを購入することができます。
天然石や雑貨、ハワイアンジュエリーなどを販売する〈Rinka〉。SDGsに特化した商品も多数扱っています。店長の吉田さんにお話を聞いてみると、以前からBANNO SOAPを販売していたといいます。
「以前から磐農ビジネスクラブの顧問の方が扱う他のプロダクトを〈Rinka〉で販売させていただいていおり、最初のBANNO SOAPとしてつくられた梨の石けんも取り扱うことになったんです。そのタイミングでイオンモールさんからライブ配信出演のお誘いがあり、生徒たちがSDGsに関心を持ちながら活動をしていることがより伝わるかと思い共演が実現することになりました。」
新舞子でのコットンを使ったタオルは震災を経てプロジェクトから会社へ
リピーターも多いBANNO SOAPの梨の石けん
さらに生徒たちが出演したイオンモールのライブ配信の反響もあり、お店にはBANNO SOAPへの問い合わせが増えたそう。購入する人の年齢層は幅広く、県外の人が梨の石けんという珍しさからお土産に買ったり、手荒れのひどい人がリピートして買ったりすることも。BANNO SOAPは〈Rinka〉を通して、高校生たちの想いだけではなく、プロダクトとしても評価され購入者の手に届いています。
浜通りアンテナショップ Rinka〒971-8555 福島県いわき市小名浜辰巳町79 イオンモールいわき小名浜3F
営業時間:10:00~21:00